朽ち果てる2006年06月27日(火)06:52
『獣王星』最終回
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堂本光一・小栗旬という、いわゆる芸能人のキャスト起用で 放映開始前に一気に暗雲立ち込めた感がありましたが、 終わってみればウィークポイントは他にあったといったところ。
むしろ堂本はなかなかどうしてしっかりとした芝居をして 主役としての責務を果たしていましたし、小栗にしても それなりに上手い新人といったレベルで、芸能人起用という 悪印象を見事にはねのける事に成功していたと思います。
しかし最大の懸念材料が払拭され、作画レベルもかなりの水準を 維持していたにもかかわらず、本作は構成・演出面における壁を 遂に乗り越えられませんでしたね。
今となっては少々手垢のついた感のある世界設定で最後まで 物語を回し続けるのには無理があったのかもしれません。 原作つきの作品である以上、大きな流れが変えられないのは 仕方ないにしても、キャラ個々の行動原理、特に主人公トールを 巡るサード・ザギ・ティズ、カリムといった面々の動き方を もう少し深く掘り下げられなかったものかな、と。
しかし本作、ノイタミナ枠としての存在意義は、と問われたら… どうなんでしょうね。 芸能人起用の成功という意味では良かったのかもしれませんが、 堂本光一主演という情報がそこまで周知されているかという問題も 大いにありますし。 | | |