CY591-05-01-19-07 ( No.20 ) |
- 日時: 2003/06/17 03:28
- 名前: ボーラン
- 参照: グレイホーク市/外人区/銀龍亭
- 「『戻れなくなる可能性』はともかく、『戻れる可能性』があれば十分ですね。さっきの話は、冒険者といえどもハズレしかないくじは引きたくない、そんな話です」
そう言って少しお茶を飲むと、微笑みながら話を続ける。
「私がいかにチキンであるか、の話はおいておくとして、とりあえず『その時代』の話を聞かせて貰えませんか?」
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CY591-05-01-19-08 ( No.21 ) |
- 日時: 2003/10/12 09:05
- 名前: 寡黙なマスター
- 参照: 銀龍亭/カウンター
- 「“その時代”の話ね。どうしても聞きたい、って顔だな」
目を細めてマスターは言った。思わせぶり、とも言えそうな口調でもある。
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CY591-05-01-19-09 ( No.22 ) |
- 日時: 2003/10/12 09:07
- 名前: ボーラン
- 参照: 銀龍亭/カウンター
- 「?」
マスターのその口調に思わず首を傾げる。
“わざわざこんな風に言うってことは…何かがあるのか? 落ち着けボーラン、こんな時は…そう、まずはいくつかパターンを考えてみみよう… その1、実は私が知っている時代である。…うーん、仮にそうだとしても、実際に私が何かをした、とか言うんでなければこんな風には言わないよなぁ… その2、実は複数の時代にそんな話がある。…おおっ、なんかこれはありそうな話だ。『この時代じゃない』とはいったけど、どこか特定の時代とは言ってないし。だとすると、聞き方の問題ってことか… その3、……もったい付けてるだけ…と言うか、何も考えてな…いや、まてまて、何となくこれが一番ありそうだけど、さすがにコレは……うーむ…”
この間、約2秒。打算計算機を叩いた私は、とりあえず無難な選択肢を選ぶことにした。
「何かその時代に問題でも? それとも、それは一つの時代に限らず、と言うことですか?」
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CY591-05-01-19-10 ( No.23 ) |
- 日時: 2003/06/25 01:31
- 名前: 寡黙なマスター
- 参照: 銀龍亭/カウンター
- 「時代は一つだが、内容が内容なんでね」
キュッキュッとグラスを拭くと、
「“聖剣”に絡んでるんだよ。あの“聖剣”にね。おまけに、時代が未来と来てる。可変点の発生しだいじゃ、元の時間軸に戻れないかも知れないっていうことだ。まぁ、それでも仮に戻ってこれたとしよう。未来を知っちまったお兄さんが、一っ事でも話して見ろ。未来の時間線が揺らいじまうんだ。つまり、下手すると“未来”で苦労してやったことが無駄になる可能性もあるってこった」
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CY591-05-01-19-10 ( No.24 ) |
- 日時: 2003/10/12 09:08
- 名前: ボーラン
- 参照: 銀龍亭/カウンター
- 「………」
“問題は、そこに行く必要があるのかどうか、だな。 そこに行くことができるのかも問題ではあるけど、行く気が無いのならどちらでもかまわないわけだし。 まあ結局は、そこに行くことによるリスクよりも大きな問題が、そこにあるのかどうか、か… そして、さらなる問題。この事象について選択を放棄するか、否か。…と、こちらは考えるまでもないな。 選択は自ら行わねば意味がない。ならば…あとは『知る』ことのみ”
静かに決意を固めると、無言で思考する振りをしながら胸に下がる聖印を握りしめ、
「神よ、その地その時代で起ころうとしている聖剣に関わる問題は、エルス全体に影響を与える規模の物なのでしょうか?」
そう心の中で、知恵の女神に問いかけた(注:Commune のグランテッドパワーを使用します)。
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CY591-05-01-19-11 ( No.25 ) |
- 日時: 2003/06/25 01:33
- 名前: 最果てからの声
- 参照: ???
- 『ボーラン…』
それは直接頭の中に響いた。透明感の有る、静かな声…。身体に震えが走るような、彼方からの囁き。
『そのモノを放置しておけば、禍根を未来に残すことになるやもしれません』
声は、近くなったり遠くなったりしている。
『我が身を投じても、干渉するに意味がある事柄です…』
声が遠くなっていく。
『お気を付けなさい…“言霊”が、あなたを導くでしょう…』
それを最後に、声が聞こえなくなった。
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CY591-05-01-19-12 ( No.26 ) |
- 日時: 2003/06/25 01:34
- 名前: 寡黙なマスター
- 参照: 銀龍亭/カウンター
- 「おいっ! 大丈夫か、いきなりぼーっとしてしまって」
ボーランの肩を掴んで揺すぶる。声が心配そうだ。
「俺の言うことが判るか? ここがどこだか判るか?」
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CY591-05-01-20-01 ( No.27 ) |
- 日時: 2003/06/25 01:35
- 名前: ボーラン
- 参照: 銀龍亭/カウンター
- “神よ、感謝します”
マスターに揺すぶられながら、心の中で神への感謝の言葉を述べる。
“ここまで明確な啓示をいただけるとは…。もはや我が心に一辺の迷い無し!”
マスターに揺すぶられながら、深く決意を固める。
“あとは、どうやってその時代に行くかだが…”
マスターに揺すぶられながら、方策を…練り…始め……うっぷ、何だか…吐き気が…
「あ、あの…もう大丈夫…ですから…そろそろ…揺すぶら…」
…ここがどこかも、相手が誰かも、もう少しすると考える必要すら無くなるかもしれない…
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CY591-05-01-20-02 ( No.28 ) |
- 日時: 2003/06/25 01:36
- 名前: 寡黙なマスター
- 参照: 銀龍亭/カウンター
- 「お兄さん! お兄さん! おい、いったい…」
驚いた表情を浮かべるマスター。
「なんてぇこった! 身体が、だんだん透明になって行くじゃねぇか! これって…そうか!」
そっとボーランの身体から手を離すと。
「お兄さん、行き方を見つけたんだね。そいつが、お兄さんの望むものであることを祈るぜ。それじゃあな」
消えていくボーランに挨拶するように手を上げると、ふっと笑った。
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??? ( No.29 ) |
- 日時: 2003/10/12 09:10
- 名前: 記憶の少女
- 参照: 異空間
- 翔ぶ。身も、心も。虚空を縫って…“上”へと翔んで行く。何処へ行くのだろう。何が、待ち受けているのだろう。判らない。理解できない。
イメージが現れる。幾度も、幾つも…。
突き抜ける。一つのイメーシから、次のイメージへ。微かに残るのは心に掛かる想いの残滓か。それとも、己の心が生み出す幻像か。
と…。
一瞬。廃墟…そう、廃墟だ。佇む人影。急速に迫る。振り向く…少女だ。互いに光の早さですれ違いながら、その瞳に見据えられる。
あ…。
見知った、顔? 見知った、人? 知っている? 知って…いる。
それは、記憶の彼方に佇む懐かしい面影。それは…心に痛みを伴う、郷愁の想い。それは…
忘れ得ぬ…少女。
飛び過ぎるイメージ。遙か後ろに過ぎて行く。戻ることは能わず、取り戻すこと叶わず。しかし、心に確信が生まれる。
また…逢えると。
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??? ( No.30 ) |
- 日時: 2003/06/25 01:38
- 名前: ボーラン
- 参照: 異空間
- 心に浮かんだ確信…
それを、信じるために、そして叶えるために…言葉にする。
「必ず、君を見つける」と。
願いを誓いに変えるために…彼女に届くように祈りながら。
…それが、「そこ」での最後の記憶。
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CY???-??-初日-22-01 ( No.31 ) |
- 日時: 2008/03/02 09:12
- 名前: カーシャ
- 参照: 星空の十字路
- ふと…気が向いて表に出てみる。広がるのは満天の星空。地平から銀河の流れが天頂へとかかり、その輝きで地表も淡く輝いているようだ。さやさやと吹く微風が、肩口で切りそろえた深い紅い髪をなびかせる。
彼女はカーシャ・v・ラダノワ。漠羅爾新王朝傑都国『龍位の騎士』にして、剣と魔導の力を併せ持つ。あのソーサリアンの一人である“風の娘”クラウディア・ウィンディ・ラナートを鍛えた、その保護者でもある。
カーシャは女性にしては背が高く、175を越えていた。華奢な躯つきの割には、鋼の強靱さを併せ持つ。深く紅いストレートの髪を肩口で切りそろえ、その濃い碧の双眸には強い光が宿る。
深紅のマントには、金の龍の紋章が縫い込まれている。身に纏っているのは、見事な作りの胸甲だ。腰には細身の剣を穿く。
「ん?」
何かが、動いたようだ。気のせいか?
「…いや、違うようだ」
この辺りには、滅多に“魔”が現れることはない。少なくとも、中・低位の“魔”には、運命に伍する力はない。だが、最高位に列する強大な“魔”となれば、話は別だ。さすれば、“影”に歩み寄る足取りも、自ずと慎重になると言うものだ。
「人…か?」
人のようだった。地に倒れ伏している微動だにしない。だが、その事実を認識しても、慎重な足取りが早まることはない。周囲を慎重に警戒しつつ、倒れた人物からも目を離さない。そうして、傍らまで近づくと、すっと膝を付いた。
「人間…か。それも、服装から見ると魔導師のようだが」
意識はない。手早く負傷しているかを確認する。無傷だ。呻き声が微かにするところから考えると、直に目が覚めるだろう。その魔導師を仰向けにして楽に横たわるようにすると、目覚めるのを黙って待った。
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CY???-??-初日-22-02 ( No.32 ) |
- 日時: 2003/10/12 09:30
- 名前: ボーラン
- 参照: 星空の十字路
- 最初に感じたのは風と土の匂い。それが自分の知っているものと変わらないことに、半分眠ったままの意識で安堵する。
そして覚醒。
一瞬、自分がどこにいるか分からないことにうろたえ、そして、自分が完全に意識を失っていたことに気付き、更にうろたえる。
「まてまて、落ち着けボーラン。まずは一つずつ確認していくんだ。…落ち着いたか? よし。」
自分に言い聞かせるように独り言を呟く。思考をまとめるときのいつもの癖。そうして一つずつ確認していく。
「記憶は…問題なし。スペルは…覚えている。スペルブックもあるし、クーもいる、と」
必要不可欠なモノがどれも欠けていないことにひとまず胸をなで下ろしたあと、よっこらせと起きあがろうとする。
「身体も大丈夫そうだし、あとは装備を確認して、それから……」
そこまで言って初めて、この場所にいるのが自分一人でないことに気付いた。腰を上げかけたポーズで固まったまま、しばらくその人物を見つめる。そして、一言。
「…聞いた?」
…実はまだパニックから立ち直っていなかったのかもしれない。
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CY???-??-初日-22-03 ( No.33 ) |
- 日時: 2003/10/12 10:23
- 名前: カーシャ
- 参照: 星空の十字路
- 「…」
早口で、状況確認していく相手を無言で見つめ返す。じっと相手の顔を見るが、害意や悪意を持つような印象は受けなかった。
「…聞こえていた」
自分の表情にも、相手のそれと同じく、どこか当惑した色が浮かんでいるのだろう。ゆっくり立ち上がると、努めて平静な口調で尋ねる。
「立てるか?」
深い紅の瞳を心持ち細めると、そっと右手を出した。
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CY???-??-初日-22-04 ( No.34 ) |
- 日時: 2003/10/12 09:32
- 名前: ボーラン
- 参照: 星空の十字路
- 相手の冷静な対応に、こちらも平常心を取り戻すことができた。なんとか、自分の現在の状況を頭の中で整理する。
同時に、目の前の女性について考える。無防備な状態でいた私に危害を加えなかったことから、少なくとも敵では無いようだ。言葉も通じるようだし…。とりあえず今はそれで十分だろう。
時代が移った先での、最初の出会いが良いものになることを祈りつつ、私は彼女の好意を受け入れることにした。
「すみません」
そう言って彼女の手を取ると、ゆっくりと立ち上がる。そして周囲と、星空を見上げながら彼女に尋ねた。
「…今は…えーと、ここはどこですか?」
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CY???-??-初日-22-05 ( No.35 ) |
- 日時: 2003/10/12 10:23
- 名前: カーシャ
- 参照: 星空の十字路
- 手を貸して、相手が立ち上がるのを助ける。思いの外、身体の方はしゃんとしているようだ。
「ここは、“星空の十字路”と呼ばれている。星気界(アストラル)の何処かにあるのだそうだが、正確な場所は誰も知らん。時代は…」
口元に、面白そうな笑みが浮かぶ。
「わからないな。その様な概念は、ここでは意味を為さないようだ」
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CY???-??-初日-22-06 ( No.36 ) |
- 日時: 2003/10/12 09:35
- 名前: ボーラン
- 参照: 星空の十字路
- その言葉に少し考えた後、彼女に問いかける。
「それは、ここが通常の時の流れとは別の場所にある、ということですか?」
そのまま続けて質問をしようとして、ふと、あることに気付いた。
「…っと、失礼。挨拶もまだでしたね。初めまして。私はボーラン、見てのとおり魔術師です」
そして、照れたように笑いながら言葉を続ける。
「さっき独り言で名乗ってたような気もしますが…。そっちは忘れてくれると助かります」
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CY???-??-初日-22-07 ( No.37 ) |
- 日時: 2003/10/12 11:30
- 名前: カーシャ
- 参照: 星空の十字路
- 「察しがよいな、ボーランとやら」
女性にしては、非常に堅苦しく聞こえる口調ながら、不思議のこの人物の雰囲気には合っていた。
「カーシャ・v・ラダノワが私の名前だ」
好きに呼ぶがいいと付け加えた後、カーシャは徐にこの場の状況について手短に説明した。
「ここは、通常の時空から切り離された場所ということだ。我々の世界の理(ことわり)は余り当てにしない方が良い。付近を通る“黒の流れ”の影響で、様々な事象が我らの常識には当てはまらぬ」
その深いアルトの声は、穏やかな中に鋭さを秘めていた。
「それから、彼処にあるのが“天空の宿”。この辺では唯一休める場所だ」
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CY???-??-初日-22-08 ( No.38 ) |
- 日時: 2003/10/12 09:45
- 名前: ボーラン
- 参照: 星空の十字路
- 「なるほど…」
そう言って、またわずかに沈黙。
“…伝聞…か。誰か他に人がいるか、それともどこかで聞いたか…。いずれにせよ、彼女も何処から此処に来た、と言うことですか…。 何にせよ、何かをするなら呪文を取り直す必要がありますし、そのためにももう少しここの話を聞いた方が良さそうですね…”
小さく息を吐いてから、再び彼女に話しかける。
「カーシャ殿は此処のことを良くご存じな用ですね。正直私は、今どうして此処にいるのかすら分からなくて…」
話しながら、さっきからやけに背中が『すかすか』するのが気になって手を伸ばし…。
「あ!!」
そして初めて、自分がとんでもない忘れ物をしていることを思い出した。
“しまった! グレート・サン預けっぱなし!”
ざあっと、血の気の引いていく音が聞こえたような気がした…。
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CY???-??-初日-22-09 ( No.39 ) |
- 日時: 2003/10/12 10:25
- 名前: カーシャ
- 参照: 星空の十字路
- 「どうした。」
急にアタフタし始めた相手の態度に、多少驚いたように言う。
「何か、不都合なことでも思い出したのか?」
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