日記

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2013年7月6日(土) 思えば遠くへきたもんだ… 〜東京・柴又100k、60kの部完走 2〜

 35k地点まで来ると、段々シンドくなってきた。
 たまーに歩きが入るようになってきたが、まぁ、それでも走れていた。
 ただ、走れてうれしいなぁ、とかいう感情が全く無い状態…。

 去年のいわて50kのときは、30k地点では大きな感動があったし、
 その後も、色々な局面が凄く新鮮で、今でもその感動で胸が熱くなるのだが、
 それと比較すると、とてつもなく面白くない状態であった…。
 面白くない、というか、ものすごく盛り上がりに欠ける印象だった。
「なんで走ってるんだろう?」
 不思議とそう思っていた。

 いろいろなところで道草食っていたので、この5kは54分も掛かっていた。
 …歩きと変わらないじゃん(汗)。2度、5分ほど休んでしまったのがダメだったか。
 とはいえ、そういうのが無いとウルトラじゃないもんなぁ、と開き直る。

 そして、40k。5時間27分。…お、遅い(汗
 去年のいわて銀河より、30分以上遅れている。本人的には、去年より走れている、
 そんなイメージがあるのだが、なんでかタイムに結びついていない。
 去年よりも休んでも無いのだがなぁ…。不思議だ…。これが、やる気のなさなのか?

 しかし、ここまで来ると、さすがにシンドクなってくる。
 それに、このままだと規定時間内に完走できるか危うくなってきた(汗
 あと、3時間半しかないんじゃない?20k歩いたとしたら、間に合わないぞ(汗

「…うーむ…」
 ラン&ウォークモードで進む。このあたりから、段々と日が翳ってきて、
 袖に当たる風が涼しく感じるようになってきた。気候はいいのだが、体調が悪い。
 そして、42.195、フルを通り過ぎるあたりから、手足がしびれて来た…。
 まずい…こ、これは…湘南国際のときも出た、脱水症状だ…。

 幸い、2.5kmおきにエイドがある。そこで水を補給するが…そうだった。
 脱水症状になってからでは、水分を体が受け付けないのだった…本当にマズイ(涙

2013年7月21日(日) 思えば遠くへきたもんだ… 〜東京・柴又100k、60kの部完走 3〜

 45kエイドで、体調不良と経口補水液を欲しい旨を救護に伝えた。
 すると
「これは、倒れた人用なんです。まだ大丈夫な人にはあげられません」
 …そ、そうか…そうなのか。
 一理あるが…倒れてしまったら、その人はもう、経口補水液ではダメなんでは?
 ま、まぁ…万人からの要望を受けていたらキリが無い、というのも分かるが…。

 うーむ…。

 どうしてもくれ、という余裕もなかったので、水だけ貰って歩き出した。
 ここまで来ると、もう殆ど歩きである。でも、不思議とイヤではなかった。
 段々と日が落ちて、楽になってきたというのもあるし、景色も良く、気がまぎれた。
 但し、この時点でなんと7時間が過ぎようとしていた。
 これでは、ゴールに間に合わん…。ここらへんで一緒になった方に
「このままだと、間に合わない可能性も出てきましたね…」
 と思わず話しかける。すると
「大丈夫だろー、少しだけでも走れば、2時間あるしきっと大丈夫だ」
 …これぞ、ウルトラのメンタリティ。
 間に合わないとか、これぽっちも考えていない、考えてはならないのだ。

 見習わなくては、と思い、前を向く。
 しかし、去年に比べて遥かに苦戦している。50k地点で1時間もビハインドだ。
 何がここまで遅い理由なのか。去年もそこまで速かったわけじゃない。
 今年は、何が遅かったというわけでもない。むしろ、走りは今年のほうが良い。
 体調が悪くても、足取りはしっかりしているはずなのに…。

 この10キロは、1時間40分ほどかかった。屈辱だ。歩き以外何者でもない。
 しかし、ここで偶然、救護の方が通りかかり、経口補水液をコップ一杯いただけた!
 なんか、物凄く救われた感じがした…。

 これが呼び水だった…。
 湘南国際もそうだったが、経口補水液を口にしたとたん、体調が戻ってきた!
 あれ?走れるぞ?みたいな。一気に手足の痺れが治まり、力が戻ってくるのだ。
 日は、もう西日になり、初夏の夕凪が顔を出す時分になりつつあったが、
 自分にとっては新しいすたーとが訪れた、みたいな感覚だった。
 それに、あと10キロもない。ここからは未知の領域を楽しめる。
 そういうのもきっとあったに違いない。

 下流域に入り、行政区画が東京に変わると、河川敷は一気に整備され、
 圧倒的に走りやすくなる。そこを、スピードを上げて走っていく。
 スピードを上げる、といってもキロ7分強だが、50k過ぎての復活だから、
 自らが勇気付けられる。あ、俺、こんなに走れるんだ!みたいな。
 幸い、胃も痛くないし、筋肉の痛みは無い。朝の風邪も、どうでもいい状態だった。
 さぁいけ、もう、いくしかないのだ。

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