日記

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2010年6月12日(土) うぐ

 こ、こんなに間が空いてしまったのは8年ぶりじゃないか…(汗

 ッてなわけで、これからはちゃんと更新します(汗
 スイマセンでした(>_<)

2010年6月13日(日) Ring a Ding Dong

 木村カエラの新曲を買ってきた。
 木村カエラのCDを買うのは初めてだが、この曲、妙に気になるので思わず(笑

 木村カエラってーと、神奈川な自分にはSakuっていた時の印象が強いからか、
 随分と凄くなったもんですなぁ、みたいな感じ。でも、そんなSakuSaku時代や、
 やよいがリルハをカバーしていたりと、自分的に結構馴染みがあったりなのかも。

「ルックスに興味が無いので流していた系?」
「…イヤな所突くねぇ…」
「そうなの?」
「興味が無いというか、外人顔だから…ね」
「どういう言い訳や(笑」
「でも、このCDのジャケットしても、なんか『人』って感じしないンよね」
「まぁ、お人形さんっぽいわよねー」

 で。この曲、なかなか良い感じ。
 CMだと「りんがでぃんどん♪」しか言ってないのでなんだこりゃって感じだが、
 実はちゃんとある歌詞がなかなか素敵。カエラは作詞のセンスが結構素敵よね。

「紅白で歌ってた『Butterfly』、これも良かった」
「ゼクシィのCMの時はあんまり何も感じなかったけど、紅白は良かったわよね」
「ストレートに『今日は今までのどんな時よりも素晴らしい』と言えるのがね」
「聴くシチュエーションが限られるのが難点かしら(笑」


 そんな木村カエラ。
 部下がこんな事を言ってた…。

「芸能人なのに、あんまり気を使わないんすかねぇ…。デキ婚だなんてねぇ…」
 職場で、あんまり生々しいことは言わないで貰いたいな(汗

2010年6月13日(日) 普天間な話(その1)

 鳩山さんが辞任に追い込まれた普天間問題だが、報道を見ていると、
 解説委員たちのコメントを聴いていても、どうも「避けるべき各論」を見事に避け、
 当たり障りのないコメントをしているような気がしてならない。唯一、池上さんだけが、
 若干各論に近いところに触れていたが、こんな報道では真実、かつ公平な現実が伝わらないではないか。

 と、いうワケで、SILENT SIREN的なVIEWをココで述べてみたい。
 あ、一応言っておくけど、自分は政治的な視点は全く持ち合わせていないので。


 そもそもとして、所与の現実としては:

・普天間という基地がある。米軍が使っている。
・沖縄という地域にあって、しかも、立地的に危険な基地となっている。
・危険だから移転して欲しいという人がいる。
・さらに、沖縄には基地が多いので、不公平じゃないかといういう人がいる。
・でも、基地の主である米軍は、移転したくないと言っている。

 まぁ、こんなところだろうか。ここら辺は報道でも述べられているので、
 あまり整理する必要もなさそうだが、まぁ、そんな所与がある。で、書くと簡単だが、
 難しい現実になっているのは、所謂「総論賛成各論反対」みたいな議論になりやすく、
 その各論にはそれぞれの利権が絡んでいるから難しくなるのである。利権どころか、
 タブーみたいなところまであるから難しい。報道はタブーに弱いからな…。

 なんでまぁ、色々あるけど、それぞれの視点からの主張をまとめてみよう。

■一般市民(平均的な国民)
 ・日本に米軍が居るってのは、ちょっとどうかと思う。必要ないんじゃない?
 ・まぁ、居なきゃいけないならしょうがないけど、感覚的にいやじゃん…。
 ・沖縄に基地が多いのは分かるし、大変だと思うけど、だからって、
  こっちにきて貰うのはヤダ。だって、色々問題を起こしそうだし。
 ・だから、まぁ、現状のまま収まってくれればいいような。
  一番いいのは、米軍が出て行ってくれればいいとおもうんだけどね。 

 みたいな感じじゃなかろうか。米軍が日本にいる意味や経緯までは考えまい。
 そもそもなんで米軍が居るのか、というのは、ぶっちゃけて言うと、
 極東でニラみを利かせるため、と、日本の国防に資するため、である。
 前者は「勝手にやってくれ」感もあるから、それだけなら「出て行け」というのも、
 分からなくは無いけど、後者はあんまりクローズアップされずも重要なポイントだ。

 日本というのは、政治的にとても不安定な地域に位置している。ロシア、中国、米国という、
 軍事的な大国に隣接している他、世界で唯一戦争状態が継続している朝鮮半島もすぐそこだ。
 そんな地形学的なリスクに晒されているならば、本来は国防は重要な国家的使命である。
 ただ、先の戦争の経緯もあり、日本人は軍事という事に非常にアレルギーがあるわけで、
 憲法的な制約もあり、表立って軍事関連の意思を表示しがたい。そんな中、この国の、
 国防の一端を担っているのが米軍なのである。日本としても、在日米軍には意義があるのだ。

 他人の国を守る、というのはそんなに簡単な事じゃない。幾ら金積まれたって、
「アメリカの為に命を危険に晒してくれ。頼む!」
 なんて言われて「分かりました」なんていう人はあんまり居ないだろう。
 でも、それをやってくれているのが米軍なワケである。一方で、米軍なんていらない、
 なんて正論を言う人もいるわけだが、もしそれで米軍が出て行くとどうなるかというと、
 自前で国防を担う必要がある。となると、諸外国の脅威から国民の命、財産を守るためには、
 今の自衛隊以上の軍備が必要になろう。結果、防衛費の増大のみならず、
 いつものほほんと暮らしている我々も、志望か徴兵か分からないけども、
 軍備の一端を担っていく必要が出てくるわけで、それはそれで拒否する人も多かろう。
 今の日本人に「いつ敵が攻めてくるか分からないので、銃を撃つ準備しておきなさい」、
 そんな言葉は正論であっても通用はしまい。良い意味で平和主義だが、悪い意味で、
 実に平和ボケしている。こんなのは世界的に見ても日本ぐらいなもんで、
 あの平和そうなスイスでは全戸に銃の準備がされているし、俺が住んでいたイタリアも、
 徴兵制度が残っている。あの能天気なイタリア人でさえ、国防は国民の義務という理解がある。
 だが、それを放棄して、自衛隊を「違憲の軍隊」はおろか、危険な存在とみなした上、
 国防の義務をアメリカ人に依存しているのが、現状の日本人だということを忘れてはならない。

 これを言うと「いざって時にアメリカ人が日本を守ってくれるか、わかんないじゃん」とか、
 「すぐに逃げ出すに違いない」とかいう人が居るかもしれないが、彼らは結構真面目に「やっている」。
 実は、中々表立った報道では流れないが、彼らは地道な国防に勤しんでくれているのだ。
 具体例を挙げると:
 ・北朝鮮の不審船…哨戒中の米軍からの情報が初動。日本人が見つけたわけではないのだ
 ・テポドン事件…こちらも朝鮮半島ウォッチ中の米軍情報が初動。
 など、日本近辺の有事に対するセンシティビティは明らかに米軍が上回っており、
 警戒等は、米軍の情報に依存している部分が大きい事が分かる。なお、有事には如何に、
 初動が重要になるかは言うまでも無く分かるだろう。

 さらに、地味なところで言うと、日航123便事故の際には、横田基地の米軍部隊が、
 迷走する123便を日本の管制以上に誘導を試みているし(横田の周辺上空は、
 米国に管制権がある…つまり領空の使用は米国に委ねられている…という事情はあるにしても)、
 墜落地点の把握は米軍が早く、墜落時点ですぐレスキュー部隊の派遣を日本サイドに申し出ている。
 (まぁ、これは日本の『縄張り意識』が阻害し、申し出を断っているのだが…)

 このように、半分は向こうの都合があって日本で好き勝手やっている米軍であるも、
 遣るべきことはしっかりやってくれていたりするわけで、分かっている人は、
 こういうところまで知ってしまっているが故に、そんな簡単に
「日本から出ていって下さいよ」
 なんて事を言えなくなっているわけである。反対に、例えば三沢基地の戦闘機部隊などは、
 日本の要撃戦闘機部隊の空白地帯に位置し、そこまで独自に配備する余裕もないことから、
 再三米国が海外退去を申し出ているにも関わらず、引止めに引き止めていたりする。

2010年6月13日(日) 普天間な話(その2)

 そして、第二弾。

■沖縄な人々
 ・基地は危険だし、居る人間達は何するか分からないし、出て行って欲しい。
 ・95年の少女暴行事件。その悪夢は繰り返してはならない。

 といったところだろうか?この二つは納得がいくところだ。
 それを、我々もわかっているからこそ、できるかどうかは別として、どうにかしたいと思っているし、
 民主党なんかも美味しい話としてマニフェストに掲げるわけだ。

 しかし、その声は各論なのだろうか?総論に留まっているのでは…?

 と、いうのも。
 基地があるのは、決してネガティブなことだけじゃない。ポジティブな面もあるのだ。
 徳之島への移転話が出た際、徳之島でも一部で賛成派がいた事が、それを如実に表している。
 こんな風に湾曲的に言っていても分かりにくいので、率直に言おう。
 基地は金を生むのだ。いや、生んでいるのだ、今も。

 良く言われるのは、基地が雇用を生んでいるという点。これは明らか。
 それ以外に、めったに採り上げられない…のだが、実は基地の土地は金を生んでいる。
 なぜか。それは、基地の土地は地主のモノであり、今現在、その土地は国が賃借している形となっており、
 地主には、地代という形で一定のお金が払われている。そのお金がキーなのだ。
 地主的には、戦後、自らの土地を強制的に基地として使われるべく強奪されたという胃面があるものの、
 その後、その土地が賃借料を生むようになった。これはある意味、美味しい。
 で、どうなるかというと…出て行けない、迷惑を押し付けられているという認識があれば、 
 反対運動を起こすことにより、その地代…つまりは「迷惑料」を吊り上げる方向に働いているのだ。
 これは、なにも沖縄だけではなく、成田や伊丹などでも同様の構図になっていて、
 出て行って欲しいという反対運動があるものの、本音は出て行かれては困るというか、
 出て行かれると、今まで何もしなくても入っていなかった金が無くなる…という、
 なんとも微妙な、ある意味エゴ丸出しなカオス状態になっているのである。

 だから、上記の主張には、以下の点が追加されると思う。
 ・かといって、出て行かれると困るんだよな…収入源なくなるし…。
 ・土地は帰ってくるかもしれないけど、その土地の活用もなぁ…今までどおりの金は入ってこねぇだろうし…
 ・だから、保証の話と切り離されても困るんだよね…。
 ・要するに、出て行って欲しいけど、出て行かれると実に困るわ。

2010年6月26日(土) 普天間な話(その3)

 間が空いてしまった…。

■政治家の方々

 これは簡単な話で、この方々は対象の有権者の方を見て調子の良いことをいうワケで、
 要するに日和見である。ただ、その日和見姿勢から、誰がどういう利権を持っているか、
 そういう事は分かったりするわけだ。

 鳩山前総理の場合、代表という立場故に、国民全体にとって一番耳障りの良いことを言ったせいで、
 そんな「『最大』公倍数」みたいなことが実現できるわけもなく、結局は最大公約数という、
 妥協点を探る争いモードに行けなかった事が失策だったということであろう。

 おこずかいの貰いすぎでバカになっちゃったんじゃないの?みたいな感じだろうか。
 情けない。

■米国サイド

 で、最後に重要な当事者である米国。彼らの見方は以下の通りであろう。

 ・極東でのプレゼンス、特に朝鮮半島有事、台中有事の即応性から沖縄は大切
 ・日本への安全保障もさることながら、日本という立地、経済力は利用価値がある
 ・米国にとって利益のある形でギブアンドテイクを継続していかねば…

 今回大切なのは、一番最初のポイントだろう。なぜ沖縄なのか。移転はダメなのか。
 これはまさに地政学的な問題になる。つまりは、軍事的な即応性というポイントだ。
 実は、沖縄という土地は現在の極東における重要な役割を担う立地に在している。
 一番大きいのは台湾に隣接という点で、もし中国が台湾を武力併合するような事があった場合、
 沖縄に前線を確保することで、それへの迅速な対応が図れるのである。具体的に言うと、
 軍の切り込み部隊である海兵隊ヘリ部隊が「普天間→下地空港→台湾」というルートで台北に進攻、
 台湾に展開するであろう中国軍を制圧することが目的として存在しており、これには、
 沖縄本島以西に拠点を確保する必要があるのだ。もし仮に徳之島に基地を移転した場合、
 ヘリの給油・補給等で沖縄に立ち寄る必要が生じ、これでは即応性に掛けるのは勿論、
 沖縄本島にも何らかの形で拠点を設ける必要があるので、問題はさらに複雑化する。

 メディア的には、対台湾支援・対中国抑止力の面はクローズアップしにくいことから、
 ここがちっとも報道される事が無いために、国民に問題が分かりにくくなっている。
 米国サイドとしても、必要あって沖縄に居るわけであって、必要なくあそこに屯って居るわけではない。
 というか、米国というのは極めて合理的な判断をする国なので、逆に不要だったら何を言わずとも、
 さっさと出て行っているだろう、かつての徳之島のように。今、日本に残っている基地、部隊は、
 明確な意味と意義…メリットともいう…のある部隊に洗練されている。例えば、横田、三沢というのは、
 米国本土・極東を結ぶ最短ライン上に位置しており、部隊輸送面の補給上、重要な中継基地である。
 横須賀に海軍がいて空母が来るのも、そこにはあの戦艦大和級を作れるだけの、世界でも有数な規模のドックが現存し、
 また、それを建造した実力が継承されているからだ。全世界で、世界最強といわれる米国空母の大型メンテを出来るのは、
 米国本土(ハワイ含む)と日本だけ。そのようなメリットを享受すべく、米国(米軍)は日本に展開し、
 日本はその傘の下で、抑止力を享受しているという構図になっているのは、リアルな現実なのである。

 沖縄というのは、一般的なイメージにあるような平和な空間ではない。
 地政学的に極めて不安定な、リスクを抱えた空間である。領有権を脅かされる尖閣諸島は至近だし、
 最西端は台湾がスキあらば領有を主張しようとしており、既にその兆しが見える。
 日本政府としてもそのリスクは認識しており、例えば、首都圏百里に展開していた防空部隊のF-15を、
 今まで沖縄に展開していたF-4と入れ替えて、防空・抑止力の強化を図っている。
 F-4→F-15の機種転換は、普通の特急を新幹線に置き換えたような強化レベルだし、
 首都圏の防衛を手薄にしてまで、沖縄に力を入れていることで、その脅威レベルが分かるだろう。
 米軍は、そんな抑止力の一端を担っていることは日本政府も分かっているし、米国も百も承知。
 だから、当然という風に居座っているし、日本としてもあまり強いことはいえない状態で、
 もし仮にいう事聞いて出て行ってもらったら、日本政府は独自で沖縄方面の防衛能力強化を図る必要に駆られる。
 現実問題として、こんなことは出来るわけないのは、言うまでも無く明らかである。
 日本は米国に甘えてるし、米国はそれが分かっているから、いつまでも「何言ってんだ」状態。
 米国サイドにも十分な抗弁の余地があるのもまた事実なのである。

 ただ、米国サイドとしても海兵隊員が起こす問題は悩ましいところが多いだろう。
 海兵隊員というのは、米軍の先兵隊員であり、猛者達の集まり…というと聞こえがいいが、
 低所得、低収入、低学歴な元貧困層出身が多く、問題児が多いのもまた事実なのである。
 米軍としては、これに対応した教育は施しているものの、問題を一掃するには至っていないのも現実。
 貧困層の問題は、日本の比にならない位、根が深いのがアメリカ社会で、それが顕在化したということか。
 ただ、問題児は決して米軍だけに存在するわけではなく、今となっては日本人も大概な感じがするし、
 横田や座間にいる米軍関係者はエリートが多く、こういう人たちはあまり問題は起こさない。
 米軍といっても色々あるのである…。

 結局のところ、今まではそれぞれが不満を抱えながら、微妙なバランスをとってきた、
 というのが現実なのだが、今回の一件でそのバランスが崩れてしまった。こうなると、
 再び何処で均衡するか…というところであろう。今後の出方、展開は要注目である。

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