The iDOLM@STER
1st Anniversary Live in Studio Coast

 こちらは、新木場はスタジオコーストで開催された、アイマス1周年記念ライブのレポです。

 注1:下記文章では、「キャラ」と「中の人」の名前が混在して記されています。
    これは、かわぴーさんがその人を、そのときどう見ていたかを、表しています。
 注2:下記文章は、一応ライブのレポートとなっていますが、後日発売されるDVDを尊重し、
    「これはDVDでみなくては!」というキモな部分には触れていません。別の意味では、
    DVDを補完するような構成にしております。DVDと併せてお楽しみも良いかもです。

[Phase01 -祭の前・前夜-][Phase02 -祭の前-]
[Phase03 -ライブレポート-]
[Phase04 -祭の後-][Phase05 -祭の後・余韻-]
[Phase06 -FINAL・Commitment-]
[Phase07 -Day After・Someday-]

ライブの模様は、Phase03で。ジャンプはこちらです。


[Phase01 -祭の前・前夜-]


 宴は前夜祭から。
 浜松からのお客様と落合ゆ…^H、落ち合いに秋葉原へ(例によって)。
 まずはライブに備え、ドンキへ行きサイリュームを購入。例によって、キャライメージにあわせて、
 僕はオレンジ。お客様は伊織なので、ピンク色を。2本+ブレスレットで完全武装。

 その後、加賀屋へ行き歓談。
 しかし、このサイトも10年近く、やっと加賀屋でマッタリできるようになったワケで、
 その熟成っぷりに、皆で感嘆する。モツ煮を食いながら明日のライブに思いを馳せる。
 いやー、幸せな瞬間ですわい。

「6000円+ドリンク代500円とって、1時間で終わったらどうしましょう」
「まぁ9曲しかないし…新曲入れても10曲。新曲はマスターないから、9.5曲相当でしょ?
 うーん…ありえない話じゃないなぁ」
「ま、それはそれでもいいんですけどね」
「そーねー、ああいうのは空間を味わいにいくもんだからねー」

 そんなお話。年齢が年齢だけに、かなりシビアなお話も交えながら、それでも、
 なんだかんだで期待していたりして、そこは難しい乙女心みたいなもんである。
 でも、最近僕が行くイベントは大きな会場沢山のお客、という一点豪華型が多いので、
 昔のように、豊島区公会堂レベルでのじんわり緩やか系にも想いを馳せていたりして、
 要するに、話すネタは色々あるけど、なんでもいいわけでございます。

 その後、GIGO行って少しiM@s。ちょっといいよね、前夜祭らしくて。
 そして、「浴衣デー」でメイド服を着ていないメイドバーへ行ってヘコんだりして、
 帰宅。うひ、明日はついに半年振りのイベントだぜぃ。


[Phase02 -祭の前-]


 疲れているのか…というか、猛烈に疲労困憊していて、朝はスムーズに起きれず。
 結局12時までウダウダし、その後1時ぐらいに家を出る。なんとなく気が乗らないのは、
 会場までのルートが、全く通勤経路と同じの為というのもある。なぜ嫌な日常を…。

 2時半ピッタリに新木場着、昨日の方と合流し、会場へ向かう。
 そういえば、大型ライブハウスでのイベントというのは、極めて久しぶり。
 フルスタンディングとはいえ、2200というキャパは意外と大きいし、
 それが完売という事であれば、これは物凄い事だと思う。自信を持っていい。
 しかし、個人的な回想になるが、昔からあの番組(*)は、このキャパのイベントを「無料」で、
 しかもネット局のある各地で定期的に実施していた訳で、改めてその凄さを痛感する。
 あのイベントらに関わる事により、学んだ事は非常に多く、感謝の念は絶えない。
 しかしながら、それをこのような場に継承できてない自分が非常に歯がゆくも有る…。

 というのも、最近は非常に顕著なのだが、イベントの仕切りが非常に低レベルなのだ。
 このイベントとて、例外ではない。というか、むしろヒドイ部類に入る。
 人が居ないのか、スキルが足りないのか分からないが、全然統制が取れていない。
 並んでいるのか並んでいないのか、並んでいるならば何で並んでいるのか、
 どれだけ並んでいるのか、さっぱり状況が分からないので、会場前まで来て、
 何をどうしたらいいのか全然分からないのである。うーん…どうしたものか。

「こりゃ酷いですねぇ…」
「なんというか、見苦しいですな。だいたい、列の最後にいるスタッフ、
 マイク持っているけど全然声出てないぞ。目の前の人にも指示が伝わってない」
「ありゃ、勘違いして入場の列と思って並ぶ人も居るんじゃないですかね」
「ああ、物販の列なんですか、あれ」
「ええ、聞いてやっと分かりました」
「聞かないと分からないんだからナァ、変な話だ」
「で、入場の列はいつできるんでしょう」
「…さぁ?」

 付き合ってられないので、会場前の階段に腰掛けて時が経つのを待つ。
 入場1時間前になっても入場列が出来ないなんて、恐ろしいイベントだなぁ、
 なんて言いながら、それでもする事が無いのでボーっとする。同じボーっとなら、
 物販の列にでも加わればいいかもしれんとも思ったが、その列はピクリとも
 動いていない。うーん、ダルイ。最低だ。若いうちは興奮もあり許容できた事も、
 歳を取ると、それなりに冷めた(よく言うと冷静になった)分だけ、
 いろいろな事が許せなくなる…。ううう、イライラしてきた…。
 みんなこんなんで文句を言わないんだから、優しいよね、とか話したりする。
 (扱いが)易しい、という事のかもしれない。どっちにしても、如何なモンかな。
 多分、イベントそのものには満足して帰るから、こういうところの弊害が、
 全然表に出てこなくて、問題にならないんだろう。それで良いのかよぅ、
 と思うんだが…。まぁ、最もここら辺は、出演者には全く関係なく、
 主催者の心構えのお話。客をどう思ってるか、ってのは一番大事だと思うんだけど。
 出演者の一生懸命さを考えると「もうちょっと気を使えばいいじゃない主催者」って、
 いつも思うのだが、これはオカシイ考え方なのかな?

 会場寸前に、ツレの方のお友達を紹介されたり、こちらは事務所のエースと合ったり、
 いよいよ動きが活発化してきた。団子状態になって訳が分からない会場前が、
 微妙に動き出したので、ウチのエースと3人でウリウリと前に進む。
 すると、
「バースデーチケット、100番までの人ー。どうぞー」
 …バースデーチケット、って何だよ!?
 バースデークラブの発行したチケット、って事なんだろうけど、来ている人の中で、
 主催者の名前を普通意識してるかなぁ…?普通に「100番」って言えば良いのに。
 そこで限定する意味が何処に有るんだろう。しかも、声が小さくて、全然後ろの方は
 聞こえてない…もー、酷いなこりゃ。
 500番台になったので、駐車場へ誘導される。ここからも酷い。
 何がどうなってるのかさっぱり理解できない。というか、全然並んでないじゃん!
 えりりん辺りが
「ちゃんと並ばせればいいじゃない〜」
 ぐらい言わんことには、こりゃ収まらんなぁ、なんて思ったり。余裕有るじゃん、俺。
 もうこれぐらいぐちゃーっとしてしまうと、多分どうにもならんだろう。
 呆れて物も言えないので、少しでも楽しもうと、スタンド花の見学へ行く。
 数多有る事務所から大量に届いているかと思いきや、そういうのはあまり無く、
 やはり業界内でのやり取りが非常に多い。うぉー…勝手に僕の所属事務所名で、
 花とか贈らなくてよかったぁ…いや、まぁ、次回はするけど。いざとなったら、
 Silent Siren・高村たつき社長名義でもいいと思うし。

 そんな事をしているうちに、入場開始…したらしい。
 らしい、というのも、全然指示が聞こえないのである。なんか、伝言ゲームのように、
 前からジワジワと怒鳴り声が近づいてくるのが、妙に面白い。横に居た人が、
「なんか、セリ市みてぇだなぁー」
 と苦笑しながら言っていたが、まさにそんな感じ。面白いが、それでいいのかよぅ。

 500円準備して、いよいよ入場。
 入場後、ツレの方がステージに向かったので追いかける。ステージに向かって、やや右、
 前から5列目ほどに陣取る事が出来た。500番台としては、良い位置取り。
 ここから、物販にいこうかと少し悩んだが…やめた。スタンディングなので、
 一度会場をでると、戻るのが大変だし、後ろにいる人にあらぬ誤解を与えてしまう。
 でも、なんだー…いるんだよね、最後のほうに入ってきて、確保してもらっていた場所に
 入ってくる奴…。最終的に、なんか7列目ぐらいに後退してたのは気のせいか?
 なんつーか、こう、もうちょっと…あームカつく!

 ちなみに、大御所林原さんは、昔から、マナーに反するファンをステージから叱咤していた。
 そういう厳しさの中、ファンも彼女も育っていったという、そんな歴史がある。
 この(iM@sの)世界も、そんな風になれば本当に素晴らしいのだけどなぁ、と想いを馳せる。
 僕も含めて、客、主催者…問題が山積みだ。でも、それは、これからの活動の為にも、
 絶対に乗り越えなくてはならない大きな壁なのかもしれない。それを乗り越えるべく、
 努力を惜しまない事は、ファンとしての最大のルールなんだろうな、とも思う。
 奮起せねばナァ…。

 と、本来の開演時間を過ぎ、15分…。照明が、落ちた。

 (*)いわずもがな「MAMIのRADIかるコミュニケーション」のこと
    かわぴーさんは、1995〜1998年まで、これの関連のイベントスタッフモドキ
    だったのだん。


[Phase03 -ライブレポート-]


 15分押しかな?という状態で、照明が落ちる。いよいよスタート…?
 と、プロジェクターで映し出されたのは、我らが音無小鳥さん!前回に続き、
 開演前の諸注意で登場。しかし、いつものことだが、キャッチーな所で登場だなぁ。
 今回は、お笑いにうるさいキャラを十分に発揮し、派手なボケ台詞を連発しつつ、
 いよいよ、本当の意味での開演が…!

 THE IDOL MASTERのイントロとともに、ステージ中央から9人が登場。
 最前列にズラリとならんだ所で…スタート!歌は、一人一人が交互に歌う、
 EDのに近いバージョン。結構手慣れた感じで歌いこなすステージ上の歌姫達。
 しかし、客席は…盛り上がりは早速最高潮なものの、コールをどうしていいやらで、
 1番と2番でコールが異なっている程。しかし、んなの構うもんかぃ!みたいな、
 とにかく盛り上がればええんじゃ、そんな気迫で乗り切って、1曲目、最高潮のまま終了!

 終了後、全員から開場のご挨拶。しかし、9人が衣装を纏い並んでる姿は壮観!
 衣装は、其々がキャラのイメージカラーをベースにしたもので面白い。
 目立った衣装は:
 ・中村さん=ラジオで「衣装を着たい」と言ってたが…昭和のアイドルを意識?
 ・今井さん=ミンゴス…妙にぱっつんぱっつん…(汗。戦隊モノの隊員みたい。
 ・若林さん=コ、コスプレなのか…?中の人と外の人の区別が付かん…(^^;;
 他の人は、普通に「キャライメージのまま、そっち系なステージ衣装」という感じ。
 余談だが、ゆりしぃはステージ上でずっと
「ス、スカートがあがってくるぅ…見えちゃうー…」
 と、ミニなタイトスカートの裾を押さえたりで、大変だったようです(爆

 さて、全員集合のMCが終わった後、若林さんと釘宮さんがステージに残り、
 残りの方々は曲の準備へ。2人のMCでは、釘宮さんの参加で、ついに9/9での
 ライブが実現できてよかったねぇ、と若林さんがコメント。個人的にも、
 色々な意味でよかったねぇ、と心から思わずには居られない、そんな全員集合。
 客席全体からも「うん、よかったよかった〜」という柔らかな雰囲気が漂う中、
 ライブパート、3曲続けてスタート。

 先ずは、春香・やよい・亜美真美の3人で「太陽のジェラシー」。
 続けて、雪歩・千早の3人で「First Stage」。
 そして、あずさ・真の2人で「9:02PM」。

 このペースで行くと、あっという間に終わってしまうな、という危惧が頭をよぎる。
 と、歌が終わるとステージに再度全員が集合し、ここでゲストの紹介。
 音無小鳥役の滝田樹里さんがステージに登場。ありゃ、あの声は、生だったのね。
 なんで生音声の必要が…と思ったら、これからは歌有り寸劇コーナーとの事。
 しかも、リードするのは小鳥さん。わぁお、こりゃ意外で予想外な展開!

 千早の中の人が、私服コスへ着替え、寸劇は小鳥・千早のリードで開始。
 寸劇を演じるのは律子とやよい。プライベートでも仲が良いらしい二人、
 なかなか息が合っていて、物凄く惹きつけられる。やるなぁ。
 手に持つ台本は、裏表紙にキャラのサインがしてあるなど、芸が細かい。
 内容は、寸劇というよりミニコント的なノリになり「おはよう!朝ご飯!」へ。
 ここで驚いたのは、2人の振り付けが、作中の振り付けそのままだった事!
 しかも、若林さんめちゃくちゃ踊り上手い!ミニコントかと思いきや、
 一気にミュージカルへと躍動するステージ。予想以上の出来じゃないか!
 うっうー、これって凄いですぅー。

 こちらは「良いものを見せていただいた」と思ったが、千早は寸劇のノリを拒絶。
 ステージから退場し、寸劇のリードは変わって登場した雪歩へとバトンタッチ。
 雰囲気とキャラを十分に生かした演出が素敵ね。雪歩は、中の人が先日救急車で
 運ばれたことなど、コアなファンにしか分からん、自身のブラックなネタをも用いて笑いを取る。
 ちなみに、雪歩が相手になってから、小鳥さんが自分のことを「お姉さん」と
 呼び始めるあたりは、これまたコアなファンがニヤリとしてしまうようなオイシイ演出。
 実年例では千早以上な設定だが、千早に対して「お姉さん」という一人称は
 用いにくいという状況を踏まえてる。良くキャラが分かってる…良い仕事だ脚本家!

 寸劇のほうは、伊織・あずさ・春香のトリオへ。
 メインヒロインだけが持つことを許される特性を、ここぞとばかりに突くあずさ。
 伊織の高飛車な演技は、生で聞くとM気が湧き出てきそうなほどゾクゾクしたりと、
 色々な意味でヒヤヒヤするミニコントが続く。春香も、中の人は「自称S」なので、
 それが漏れることにより段々と劇がトンがってきたが、進行役小鳥さんがフォロー。
 ツンからデレへ、可愛らしさ全面展開へ一気に方向転換し、「Here We Go!」を。
 あー、これもうまい展開だなぁ、と感心。少ない曲を上手に繋げている!
 しっかし、客席からのコール…「ちゅぅ〜!」とか、すげー気持ちわりぃっ!(爆

 つづいての寸劇は、真・亜美真美による、これまたミニコント。
 衣装が、来るであろう歌を十分に意識した、かっこいい衣装に変わっていてナイス。
 というか、この時の下田さんの衣装は、今回一番の萌え衣装。そう、絶対領域!
 超ミニスカートに、オーバーニーの黒ソックスは、破壊力満点でしょう?
 そんなで踊って大丈夫かーっ!?という心配を余所に「エージェント夜を行く」へ。
 でも、いざ歌となったら、メロディのカッコ良さに酔いしれる事しか許されず。
 個人的に、ゲームでは未使用なのですが、改めて聞くと良い曲ですよネ。とかちちゅくちて!

 最後は、雪歩も退場し、小鳥さんソロによる趣味爆発劇場を披露し、寸劇閉幕。
 この趣味爆発劇場は…すごかった。アイマス関連の話の中で…群を抜いてるかも…。
 小鳥さん…面白すぎるぞ、そのセンス!ルックスだけじゃない魅力があるとは!
 はっきり言って、キャラ的には他のアイドルを超越しているかもしれない…。
 もう、彼女をプロデュースできないアイマスなんて考えたくない!そんな気分(w

 で、引き続きましては、「アイドルマスターレイディオ」の公開録音。
 公録を実施するとは思っていなかったので、かなりビックリ。
「放送内容を知ってる人じゃないと楽しめない内容になるんじゃないのか?」
 と、一瞬ムッとしたものの、実際はただ単なるゲームコーナーみたいな感じに。
 ああ、良かった…普通に葉書を読まれたら、どうしようかと思ったよ(汗
 ま、こちらの模様は、本放送をエアチェックしてくださいな。

 公録が終了し、改めて全員がステージ上に集合…って、全員?あれ?
「春香は?」
 あう、全員じゃなかった、”中村さん以外”みんな、でしたね。
「春香は、いつも協調性ないんだよなぁ〜」
 とか、みんなで酷い事を言いつつも、中村さんを探していると…。
 こ・こ・で!
「ウォッホン!プロデューサーの諸君!」
 うぉおおおおっっっ!!!!開場全体が轟く!そう、765プロ社長の登場!
 瞬時に始まる社長コール!しゃ・ちょ・お!しゃ・ちょ・お!しゃ・ちょ・おぅっ!!
 なんか妙な熱気の中、社長による歓迎メッセージ…と、あれ?これって…。
「社長、今日アドリブ多いよ!」
 若林さんがツッコミ、確信!そう、録音かと思っていたら、実は社長生出演!すげー。
 熱気にヤラれたのか、今日の社長は結構挙動不審な発言ばかりで面白い。
「そうだ、プロデューサー諸君…。社長コール、うれしかったぞ!」
 再び雄叫ぶプロデューサー達。しかし、ライブの曲以上に盛り上がるってどうなのよ(w
 そして…社長からの最後のメッセージは…っ、
「みんなに、一足早いクリスマスプレゼントだ!」
 分かりきっていた展開だけど、こう来るとドキドキせずには居られない!
 そう、360版最新映像と、新曲「GO MY WAY!」大披露!!
 ステージ中央に中村さんが飛び込み、新曲を熱唱。バックは動く360版開発画面。
 どっちを見たらいいモンやらはわわわわ、という感じだが、どっちの出来もナイス!
 歌も、初めてだからノリにくかったけど、非常にポップでいい感じ!
 あぁ、360版、ちゃんと売れてくれるといいなぁ!(まずはお前が買え(爆

 新曲の余韻が冷めないうちに、続けてライブ後半へ。
 亜美真美・やよい・雪歩による「ポジティブ」。
 そしてーぇ…ついに女神降臨。千早ソロによる「蒼い鳥」…!
 これは…すごい。本当に凄かった…これを聞けただけでも、今日の価値はあった…。
 そう思える歌声…。ミンゴス、マヂスゴス…。

 幻想的な空間が溶け、会場が闇に包まれる。
 そこに、プロデューサー宛のメッセージを抱いた出演者が一人づつ登場し、
 客席の、そしてその後ろに居る日本中のプロデューサーへ、想いを告げる。
 そして、いよいよ残りの1曲…。
「Cast a spell on me! Cast a special spell on me!」
 律子が左手を掲げ、歌い上げるとステージ左右に伊織・千早が展開。無敵艦隊出航!
 そう、最後の曲は、765プロアイドルCDデビュー曲「魔法をかけて!」。
 ずっとずっと、ライブで聞きたかった
「♪ねぇ 聞かせてよもっと あなたの声で まだ知らない 愛の言葉を 教えて」
 のフレーズを聞けて感無量…!!ああ、聞けて、本当に、本当に良かった!

 ステージの上手へ消えるアイドル達を拍手と歓声で見送ると、早速アンコール。
 なんか、半分ぐらいが「社長コール」だった気がするが、それはそれ(w
 約3分のコールの後、再び照明が落ち始め…再び、THE IDOL MASTERのイントロ。
 きたー!〆るのは、この曲しかないだろおっ!!!みんな、叫ぶ!跳ねる!踊る!
 皆のノリは、10曲を経験したことにより格段にレベル&シンクロ度格段にアップ!
 叫びに叫んで、今度は本当に終了!

 アンコールを満喫するも未練が残る、Sランクアイドルプロデュース終了後のような
 プロデューサーを諭すよう、再び小鳥さんが登場し終演のアナウンス。
 …あー…ぁ、本当におわっちゃったんだぁ…。と、しんみりしつつ会場を後に。

   このイベント、それぞれの役割が割とハッキリしてて、その点が良かったと帰り道に歓談。
 ネットでは、若林さんが神!みたいに言われてて、実際僕もそう思うんだけど、
 それは、ニゴちゃんや下田さんが若林さんを律子として尊重してたのも、
 あると思うんだよね。そういう意味で、それそれが役割をしっかりと認識した、
 いいイベントだったと思います。

 で、誰が良かったって?
 そりゃ…ニゴちゃんの可愛さと、律子本人と区別のつかない若林さん、そして、
 ミンゴスでしょ!みたいな感じでございました(^^;;


[Phase04 -祭の後-]


「しかし、さすがにステージ昇ると映えますね、みんな。さすがプロ」
「そうですよね。実際、みんなやっとブレイクしたって感じなのに…。
 ああいうの本格的には初めてだろうけど、上手くこなしてましたよね」
「しかし、アフレコから3年…か。結構かかりましたよね、ホントに」
「成功して…うん、良かったですよ」

 終わってから、有楽町のガード下で、性懲りも無く呑みながら、ライブを振り返り、
 酔いながらシミジミと「良かったナァ」と思ったのは、別に参加できたことではなく、
 彼女たちの成功に対して…というのが正直な気持ちであった。
 この作品に関わり、(時間は掛かったけど)多くのファンを掴む事が出来たという事は、
 今後の彼女たちの人生において、非常に大きな意味を持つことになるハズだからである。
 いや、正確に言うと、そのファンの醸成を「具体的な形」として表現できたことこそが、
 彼女たちにとって、心理的な意味でも、PR的な意味でも力になるのではないかと。
 そして、仕事の循環という意味でも、これ以上ポジティブな要素は有るまい。

 奇妙な話になってしまうが、彼女たちはリアルにiM@sの世界に生きている。
 ランクが低いうちは、ギャラも低けりゃ仕事も来ないというツライ現実な世界である。
 実際、本領である声の演技だけで生きていくという目標は夢みたいな所に存在し、
 その逆境の中で如何に自己研鑽を重ねられるか、というマゾヒスティックな状態。
 彼女たちがどれ程、充実した仕事を重ねているかは推し量ることは難しいけれども、
 この作品の成功が、目標へ近づくキッカケになったという事は間違い無いだろう。
 若い下田さんはともかく、他の面々にとってこの時期にこの作品に出会えた事は、
 決してタイミングとして早すぎるという話ではないハズ。
 この作品は、心から応援している彼女たちが、躍進する為の力であり、
 そういう作品に出会え、それを皆が実感・確信出来る場所に立ち会えたこと、そして、
 彼女たちの今までの努力と、努力を後押ししてきた意志の強さ、それらが報われた事を、
 本当にいい話だね…良かったナァ、と思わずには居られなかったのである。

「明るく騒いじゃう酒だけじゃなく、しんみりと喜びを噛み締める酒も美味いもんです」


 さて。
 そんな事を考えながら帰宅したのだが、追ってなかなか考えさせられる出来事が。
 出演者のうちの一人のサイトをチェックしていると…あれれ?
 詳しくは、こちらをチェックいただきたいのだが、要約すると
「あそこには、自分の力ではなく、キャラクターの力で辿り着いただけ。
 いつかは、自分の力で…!」
 ということで、そういう風な気概を持っている人を、初めて見たような気がする。
 彼女はもともと、自分自身で自分を表現する事に興味があり、今の職業はそれを実現する、
 一過程に過ぎない、そういうことなのかもしれない。

 独立起業志向があるビジネスマンが、会社の名の元ビッグディールしているときに、
 いつか自分の会社を作り、こんなディールを自分でも…!というのに似ているのかな?

 サラリーマン的な思考を持った自分には驚きだったし、こういう心構えをもった彼女を、
 かなり見直したり。ちょっと…いや、色々思うところがありました。皆さんは如何?

 
[Phase05 -祭の後・余韻-]


 こうしているうちに、1週間が過ぎましたが、どういう結果になったかというと…
「トロケテマス」
 なんか、脳が、すべてiM@sに支配されている感じ。
 実は、水曜日には密かに、ミンゴスのブースト告知で東京横断をしたぐらい…。
 ま、会えなかったんスけど。


 こういう感覚に陥るのは、怖いのですが結構うれしかったり。
 サラリーマンをやっていると、日々が冷めがちになるのですが、そういう中で、
 頭が火照っている感覚が味わえるのは、非常に刺激になるワケですな。
 そういう意味で言うと、非常に大きなモノをいただいたライブであったと思います。

 さて、それ以上にナニがどうなったかというと…。
「中の人がすげー気になるようになった」(爆
 いや…あまり、そういう事を気にしない…ようにしてた…んです。
 あれはあくまでも千早です、あの娘は律っちゃんなんだもん、みたいに、1年近く
 思い続けてきたというのに、段々と、中の人にまで興味が…(苦笑
 あーもー、そっちの方へは、思考を巡らせないように、心の防波堤を張っていたのに!
 段々と侵食されていくのは…、うひー。たまらんとです。

 しかし、なんかみんな魅力的よね。
 ミンゴスとか若林さんとか、特になんだけどねー…。


 そんなんで、最後に。
 iM@s系掲示板の1年前のLOGを見てみました。
 8月とか9月だと、未だ「初Bです!」とか、「まだトリオをプロデュースできない…」
 みたいなカキコも多くて、今の状況を考えると、隔世の感があるとともに、
 みんなが積み重ねてきた、短くも重たい歴史を強く感じる次第です。
 そこには、新しい出会いもありましたし、古い感情を掘り起こしたりと、
 僕一人をとってみても、結構な出来事があったと思っています。

 今回は、1st Anniversaryということでしたが、中村さんではないですが、
 2nd、3rd…もしくは、そんなのを気にしなくていいぐらい、世界が広がると、
 それは素敵なお話だと思ったりします。というか、そういう素敵な話にすべく、
 みんな努力しないといけないですね。うん。


[Phase06 -FINAL・Commitment-]


 今回で、このシリーズも最終回。前回が締まらなかったので、今一度。
「なんだょ、毎日書けるんじゃん。だったらちゃんと書けよ」
 という声が聞こえてきそうですが、これは、会社でコッソリと書いているから(爆
 しかし、1日毎に論調が異なったりしてますから、大体、その日会社で、
 どんな精神状態だったか分かります…。金曜あたりはヒドイモンだな〜。


 さて。

 全国的に、筐体の減衰が激しい状態の中、このようなイベントが成功裏に終わったのは、
 360版への繋がりという意味でも、非常に大きな意味を持つことになるかと思います。
 この業界は、非常にコンシューマーセンシティブなので、我々消費者のアクティビティは、
 作品の将来に反映されやすいのです。端的に言ってしまうと、「注ぎ込んだお金の分だけ、
 将来が生まれてくる」みたいな事になりますが、それだけではなく、ラジオの聴取率だとか、
 WEBサイトへのアクセス、励ましメール一通が、未来を作るための大きな糧となるわけです。
 プレイヤー数も目に見えて減衰、何処にでもあるゲームのようにフェードアウト…、
 そんな展開の扉が開きかけていたのを思いっきり閉じ、新しい扉をこじ開けたという、
 大きな意味を持った7/23だったかな、と自分は考えるのです。
 7/23の出来事で生まれたエネルギーは、360版が発売されるまで、
 皆の気持ちの大きなけん引役となるのではないか、と。

 コンシューマー化の実現(というアナウンス)は、有る意味、我々Pに対する、
 NBGIからのご褒美なのかもしれません。しかし、そのご褒美を幻から現実へ、
 そして、知らない人を惹き込んで、次の世界を展開するのは、我々がどれだけ、
 これからこの作品に心からコミットできるか・してゆけるかに懸かっていると思います。
 我々に課せられた使命は重く…しかし、あれだけのエネルギーをもらったからには、
 努力をし続けなければならない義務がある…のではないでしょうか。

「♪ねぇ 聞かせてよもっと あなたの声で まだ知らない 愛の言葉を 教えて」
 そう、声高らかに美しく、これからもiM@sへの愛の言葉を紡ぎ続けなくては!!


[Phase07 -Day After・Someday-]


”満員の新宿駅のホームで、仕事帰りに人ごみにもまれながら電車から降りてくる彼女を見た。
 まっすぐ人の眼を見る彼女はその中でも輝いていた。
 有名アニメーター(笑)のワシと天才売れっ子の林原さん。
 乗用車を常用(シャレにあらず)できないアニメ界のワシらはビンボーである”
 −Toyoo Ashida, "Minky Momo LOVE STAGE" (linernote page 7), 1993−


 13年前のお言葉。ミンキーモモらしからぬ、夢の無い自虐的な言葉。
 でも、その言葉には、「きっといつかは」という思いにあふれていたと思う。

 そして、13年後。状況は変わったのか?


 アイマスのライブレポートでは、最初の部分できつい事を言った。
 アニメ系イベントのスタッフだった僕が、そんな事を言いながら、いや、
 その時その風景を見ながら、どんな事を考えていたのかというと…?

 かつて僕は、御持て成しの心、を常に意識していて、それはステージ上で楽しませる、
 というレベルの話ではなく、やはりそれは、興行のアナウンスから始まり、
 来場者の心の中で思い出に変わるまで、という流れ全てにおいて意識せねば…、
 そんな風な事を考えていたのだが、それが全くの夢物語だという現実を目の前に、驚愕していた。

 少なくとも、僕がそういうのに関わり始めた時、あの番組のイベントスタッフは、
 有志で行っていたにも関わらず、そういうことを最大限に意識していた。
 少し後に、僕が輪の中に入り、そういうことを実際取り仕切る段階になった時も、
 やはり一番意識するのはソコであったのは、間違いない。勿論、初期の段階では、
 不手際もあったりして、お叱りの手紙を受けたりもした訳だが…。

 自分がやってきた事を書くと変な話になりそうなので、アナロジー的に言うと、
 イベントの運営と言うのはレストランの経営を想像してみると良い。
 そりゃ確かに、腕のいいシェフが腕を振るった料理を食す、というのが、
 いいレストランの評価のキモなのかもしれないが、それだけで客の評価が決まるか、
 と考えると、実はそんな単純なモンでもないことが、想像できると思う。

 いい店のマネージャーというのは、店の環境作りも忘れない。
 レストランというのは味だけで勝負、と言うものでもなく、如何に味わってもらうか、
 という勝負になるからである。それには、その日の天候から始まり、駅からの道のり、
 入店時の対応、店員の接客態度、見送りのタイミング、如何に余韻を持たせるか、
 そんなところまで思考をめぐらせる…これがレストランの経営ではないか。
 こういう些細なところまで配慮をする事こそ、プロデュースのキモと言えないか。
 そんな面倒な事を支えるモチベーションこそ、御持て成しの心であり、
 これを無くして、本当の意味でのイベントの成功は無いと思うが、如何だろう。
 持て成し、を英語で言うと"Entertain"となるが、そう、エンターテインメントとは、
 相手を楽しませると言う事ではなく、心から持て成す、という事なのではないか。

 なんで僕がこんな事を口酸っぱくいうかと言うと、そういう事を意識しないと、
 業界全体のプレゼンスがあがって行かないからである。僕は、自分の好きな世界が、
 他の世界から認められないなんて事は寂しくて、嫌。理想的には、この世界が、
 素敵な世界だと他に人に思われなくてはいけない、と考えている。

 そのためには、一つ一つの出来事を、妥協することなくこなしていかねばなるまい。
 そりゃ負担は増える。でも、それを乗り越えなくてはならないのなら、挑まねば。
 そんな風に考えているんだけど…どうなのかな?

 そう、きっといつかは、だ。
 13年間では適わなかったけど…次の13年では、実現させてみたい。
 改めて、そう思った自分が、ここにいます。


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