ここから先は:「特効薬助六」さんの物語です

 そんな、ある朝のこと、
体の火照りに、いつもより1時間も早く目が覚めた。

大きなアクビをしながら、歯ブラシ片手に鏡に向かって、度肝を抜いた。
自分が完全に、あの宇宙人の姿をしているのだ。

歯磨きをしようとしても、ヒゲクジラのようなぼくの口には、
歯ブラシが入らない。

目玉のないぼくのギラギラした目は、
本当に鏡を覗いているのか分からないほどだ。

頭のポケットに手を当てると、ポカポカあたたかい。
体の火照りは、ここからきているらしかった。

「太郎くん、太郎くん。」

呼びかける声に振り向くと、そこには、
もう完全に人間の姿をしている宇宙人が、微笑んで立っていた。

「とうとう君は、ぼくたちの罠に完全にはまってしまったようだね。」

宇宙人は、うれしそうな顔をして、
自分のポケットから、何かを取り出そうとしている。


  1. すると
    (この分岐より先「ghyく」さんの物語です。)

  2. 彼はそうっと手の中の宝物を見せてくれた。
    (この分岐より先「ひよこ」さんの物語です。)

  3. 「ちょっと待てよ・・・?」
    (この分岐より先「ゆらり」さんの物語です。)


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